SPRING COLLECTION “拾玖丿拾壱”

全面・紙子の付処

今回は、コレクションサイトに未掲載の続番アイテムをご紹介します。まずは、袴式メッセンジャーバッグと呼べる【付処／FUTOKORO】の、【浮世しのぎ】版として〈紙子〉の付処が登場しています。
和服にはポケットが無くて…という声にお応えしてデザインした付処は、アウターの内側に装着できる便利な袈裟型のメッセンジャーバッグで、小袖(あるいは洋服)の上に着けると ベスト的な重ね着のシャレも効いて、まるで着替えたようにイメチェンさせてくれると好評です。 表側に３つのポケットと２つのストラップ、裏側には ２つのポケットと、たっぷりの収納力と機能性が魅力の独自アイテムです。
今コレクションでは、希少な紙子を素材にして仕上げた付処を２種、製作しています。 この付処は、表・裏ともに紙子を使用しています。 この紙子の原紙は、FSPC19-02【紙子のローブ】の原紙に比べても かなりハードな質感で、いかにも紙子らしい存在感を放っています。 筆舌に尽くし難いですが、厚手の牛革よりも硬く、シワ感や光沢ある表情とは裏腹に、丈夫を通り越して 頑丈と言えるでしょう。 あまりに硬いので、一部 リベットを使った仕立てをしています。 茶色の間から所々覗く黄色が、重厚さの中に華を添え、古臭い印象になりません。和紙に蒟蒻糊の塗布や煮たり揉みこむことで強度を増し、乾かし黄土や顔料により繰り返される色付けの工程を経て、原紙は完成しています。 刷毛塗りのような表情も微かに見え、実に味わい深い表情をしています。 裏もハードな茶色の紙子ですが、表と異なり シワの少ない表情や色目の違いによる対比が、控えめなハーモニーを奏でています。使い込んで、味わいある風合いに育っていくのが楽しみであると同時に、それなりの年月も要することでしょう。長い時間を共にするのに申し分ない力強い風合いと希少価値の高い逸品です。 もちろん、１点モノです。
なお、こちらの商品は 実店舗 及びイベントでのみ販売しております。 ONLINE SHOPでの取り扱いは ございません。